2014年01月25日

スラムダンクの続編妄想#351 借り





湘北と陵南の新人戦・準決勝



キュッ



試合は4分30秒を残し、湘北のタイムアウト





記者席


中村 「すごい…互角の試合ですね…」


相田 「互角…そういう見方もできるわね…」


中村 「え…違うんですか?」


相田 「確かに点差は5点で拮抗してるわ…」


中村 「はい…」


相田 「ただ、陵南にはまだ余裕がある…両チームとも点の取り方が、明らかに違う……」


中村 「点の…取り方…?」


相田 「流川君と桜木君の個人技で点をとる湘北に対して、陵南は仙道君と福田君が協力しあってスコアを上げてる」


中村 「確かに…!」


相田 「桜木君からのパスで何度か湘北はシュートを決めたけど、流川君とのコンビプレーはここまで一度もないわ…」


中村 「!」


相田 「このままじゃ…陵南に追いつけない…」


中村 「そんな…」


相田 「個の力だけでは、いずれ潰されるわよ…」

(万が一…桜木君が流川君ぐらいのプレーができるなら話は別だけど…)




キュッ



陵南ベンチ


田岡 「お前たち…ここまでよく持ち直したな…」


「…!」


田岡 「しかし…時間はまだ4分以上もある…最後まで気を抜くなよ…」


「はい!」


仙道 「………」


グッ


汗を拭い、湘北ベンチを見つめる



………





「今のお前らじゃ、オレ達には勝てねぇよ…」





………



自身が流川と桜木にかけた言葉を思い出す。



仙道 「……」

(あいつらの個の能力は、正直…底がわからねぇ…)



今度は陵南メンバーへと視線を移す



仙道 「……」

(だが…チームワークなら完全にこっちに分がある…)



流川と桜木のここまでのプレーを思い出す



仙道 「……」

(お前たちが協力でもしない限り…追いつくことはできないぜ…)









(流川と桜木…それができるか…?)









キュッ




一方の湘北ベンチ




「はぁ…はぁ…はぁ…」


桜木 「…!」


彩子 「流川…!」

(この子…体力の消費が激し過ぎる…!)


宮城 「……」

(無理もねぇ…仙道とのマッチアップに、花道がいない時のあの奮闘だ…体力も限界のはず…)




「ふむ…」




「流川君…君には最後までコートに立っていてもらいますよ…」




「!!!!」



安西が口を開く



流川 「…うす…」



静かに、力強く応える



すっ



つかつか



「!!!!」



流川の前に桜木が立つ



「テメー流川、足が動かねぇとか舐めたこというんじゃねーぞ!」



キュッ



右足で流川の足を蹴ろうとする


「花道!」


「桜木くん!」






「………!」


蹴りかけの足を元に戻す桜木


「くっ…!」


すっ



無言で自分の席へと座る



桜木 「……」






その様子を2階から見つめている桜木軍団


高宮 「おい…花道のやつ…なんで流川を蹴らなかったんだ…」


野間 「あぁ…いつもなら、気合いが足りん!とか言うのに…」


大楠 「どういうことだ…」




水戸 「…借りだよ…」




高宮 「??」


野間・大楠 「借り…?」


水戸 「あぁ…流川の奴、花道がベンチにいる時…陵南相手になんとか持ちこたえてただろ…」


高宮 「確かに…」


野間 「あいつ一人で点も取ってたしな…」


水戸 「そういうことだ…だからあいつは蹴るのをやめたんだよ…」


大楠 「なるほど…」


水戸 「フッ…」

(花道のやつ…昔からそういう義理堅いとこがあんだよな…)










「で…おやじ…どうすれば追いつけんだよ…」


苛立った様子で桜木が口を開く









安西 「ふむ…今のままでは陵南に追いつくことはできません…」


宮城 「先生…!」


安西 「個の力で戦う湘北に対し、陵南はチームプレーで効率よく点をとってきています」


安田・潮崎・角田 「…!」


安西 「皆さんの体力があれば今のままで追いつけるかもしれませんが…そういうわけにもいきません」


グッ


その言葉に流川が拳を握る




「ちっ…だから、どーすりゃいいんだよおやじ…」




再び桜木が口を開く





「ほっほっ…」



桜木 「??」



安西 「どうすればいいかは…君たちが一番よくわかってるはずです…」



桜木 「なにっ!?」







ピーーー!


審判が試合再開を告げる。






続く



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