2014年02月27日

スラムダンクの続編妄想#406 一人目の後輩




3月下旬



湘北高校







宮城 「よーし!次は3対3だ!」



「おぉっ!!」



練習に励むメンバー







「………」



彩子 「…そっか、昨日出発したのね」



晴子 「はい。木暮さんも一緒でした」



コートサイドで会話を交わす2人



「………」



「………………」



彩子 「卒業した時は実感わかなかったけど…」



晴子 「…?」



彩子 「やっぱりこうやってセンパイ達のいないコートを見てると…寂しくなるわね」



晴子 「そうですね。なんだかんだ、部活に来てくれたり、学校でも会ったりしてましたし…」



彩子 「えぇ…」



晴子 「……」



赤木、木暮、三井のいないコートを見つめる







宮城 「おらぁっ!石井!声出せ!」



石井 「はいぃぃぃいっ!!」







「………」



「………………」



宮城 「ちっ…」

(やっぱりダンナ達が来なくなってから活気がねぇ…)



3対3を行なっているハーフコートとは逆



誰もいないコートへ視線を送る



宮城 「くっ…」

(9人じゃゲームもできねぇしな…4月までとはいえ、正直キツいぜ…)







「……」



宮城 「ん…?」



無人のはずのゴール下



開きっぱなしの扉に人の気配



宮城 「…!」

(誰だ…?)







「リョーちん!!」



宮城 「!」



バシィッ!



ボールを軽くファンブル



桜木 「あぁぁっ!?なにしてんだ!?」



キュッ



すぐにこぼれたボールを拾う宮城



「わりぃわりぃ」



桜木 「ゴリがいないからって気ぃ抜き過ぎだぞ!リョーちん!」



宮城 「あぁ。悪かった…」



キュッ



そのまま3対3のオフェンスに向かう







宮城 「……」

(花道の言う通りだ…こんな時こそオレがしっかりしねーとな)












ピーーー!



彩子 「さぁみんな!5分休憩よ!!」



「だぁぁぁぁ!のどカラカラだ!」



「やっぱ9人じゃキツいぜ」



キュッ



一斉に外の水道へ向かうメンバー







体育館に残るのは宮城、彩子、晴子の3人



宮城 「なぁ、アヤちゃん…」



彩子 「どうしたのリョータ…?」



宮城 「さっき、反対のコート、ドアのとこに誰かいなかったか?」



彩子 「え? 反対のコート?」



晴子と顔を見合わせ首を傾ける



宮城 「そうか…」



彩子 「…?」







「だぁぁぁぁぁああああっ!!!!」



外から聞こえる桜木の叫び声



「どうした!?花道っ!」



キュッ



宮城達が外へと向かう







外の水飲み場



彩子 「何叫んでるのよ。桜木花道」



「!!!!」



驚いた表情の桜木



その隣



宮城 「あ…!」



晴子 「あなたは…!」







桜木 「ちゅうぼうく…ん!」

(いきなり話しかけやがって…)







「お久しぶりです。皆さん!」



晴子 「イチローくん…!」







富ヶ丘中出身・水沢イチローの姿







彩子 「合格したのね!」



イチロー 「はい!」



晴子 「よかった…」



イチロー 「ヘヘッ…」



彩子 「とりあえず、中に入りましょう」



イチロー 「はい!」












体育館、一角に集まるメンバー



イチロー 「…というわけで、無事湘北に合格しまして…」



宮城 「ちょっと早いけど、我慢できずに練習に来たわけか」



イチロー 「はい!」



流川 「……」



桜木 「ほう…感心なやつだな、ちゅうぼうくん」



イチロー 「あ、あの、桜木さん」



桜木 「む…?」



イチロー 「もう中学校は卒業したんで、よければイチローでお願いできませんか」



桜木 「ぬ…それもそうだな」



イチロー 「ありがとうございます」



彩子 「まぁとにかく、マネージャーでも部員が増えたのは嬉しいニュースよ」



宮城 「あぁ。アヤちゃんの言う通りだぜ」



イチロー 「これからは皆さんを全力でサポートするんで宜しくお願いします」



桜木 「頼んだぞ。イチロー!」



イチロー 「はいっ!!」







流川 「……」



イチロー 「……」

(流川先輩…宜しくお願いします)












同じ頃



湘北高校近く



ザッ



ザッ



音楽を聴きながら歩く男の姿



「……」

(湘北高校か…)



ぐっ



帽子を深く被りなおす







続く



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