2014年03月02日

スラムダンクの続編妄想#410 実力チェック




四月上旬







体育館に向かう桜木軍団







高宮 「おい!急げよ!練習始まっちまってるだろ!」



大楠 「そんな急かすなよ。…ったく、せっかくの土曜日なのに」



高宮 「バカ、今日は晴子ちゃんいわく大事な1年生の試合なんだぞ」



大楠 「それがなんだよ」



高宮 「オレら湘北バスケ部応援団として、その実力を見極める義務があんだろ」



大楠 「はぁ? お前何言ってんだよ」



高宮 「なぁ、洋平もそう思うだろ?」



水戸 「……」



高宮 「ん? どうかしたのか、洋平?」



水戸 「あ、あぁ…なんでもない…」



そのまま後ろへ視線を送る



「………」



「………………」



遅れて後ろを歩く野間



水戸 「どうした、チュウ? 早く行こうぜ」



野間 「あ、あぁ」



水戸 「…?」

(こいつ…入学式の日からなんかおかしいな)



野間 「……」



水戸 「……」

(入学式の日も、結局腹が痛ぇとかいって先に帰ったし…)







ダン!



ダン!



高宮 「おっ!やってるぜ!」



前方の体育館から聞こえるドリブルの音







ガララッ



ゴール下の扉を開ける












スパッ!



すぐ目の前のゴール、3Pが射抜かれる







宮城 「よーし!いいぞ!米山!」







高宮 「おぉ!やってるぜ!」



大楠 「今決めたの、ヨネって子だろ!?」



高宮 「そうそう。花道の知り合いらしいぜ」



キュッ



キュッ



コートサイドで見守る2、3年生の元へ近づいていく







「チュ、チューーース!!!!」



先頭を歩く高宮に1年生が挨拶







高宮 「おう!やってるな」



片手を上げ、それに応える



大楠 「……」

(こいつ…まるで監督じゃねーか…!)







キュッ



高宮 「よぉ!リョーちん!」



宮城 「おう!」



大楠 「…!」

(高宮…な、なんて、偉そーなんだ…!)



高宮 「花道!ちゃんとやってるか!」



桜木 「ちっ…また来たのか、暇人軍団め」



キュッ



そのまま宮城の隣に座る安西の元へ近づく







高宮 「おやじ!これ差し入れの崎陽軒のシウマイだ」



ガサッ



どこに隠していたのかビニール袋を取り出す



安西 「ほっほっほっほっ。いつも悪いですね」



高宮 「なーに。おやじは他人な気がしないからな。気にしないでくれ」



安西 「ほっほっほっ。それもそうですね」



笑顔で会話を交わす2人



大楠 「……」

(ま、まるで親子じゃねーか…)












彩子 「さぁ!残り5分よ!」



晴子 「頑張れーっ!!」



イチロー 「みんな!最後まで集中!」



試合終了が近づき声をかける












「ふむ…」



おもむろに立ち上がる安西



「宮城くん…」



宮城 「はい…」



キュッ



他のメンバーに話が聞こえないように距離をとる







安西 「では…始めましょうか」



宮城 「始める…?」



安西 「1年生の実力チェックです」



宮城 「!」



安西 「君の率直な感想を言ってください」



宮城 「…わかりました」



そのままコートを見つめる












宮城 「まずは、米山…えっと下の名前は」



「恭平(きょうへい)よ。ちなみに東京からこっちに来たみたい」



気を利かした彩子が資料を持ってくる



安西 「彩子くん、ありがとうございます」



宮城 「ごめん、アヤちゃん」







安西 「では、宮城くん。続けましょう」



宮城 「はい。えっと、米山恭平ですけど…彼が1年の中では一番上手いかと」



安西 「ふむ…」



宮城 「ポジションはシューターですが、あの動きならガードもできると思います」



安西 「……」



宮城 「基本的な能力も高く、高校バスケに慣れればすぐにでも試合で通用すると思うんですが…」



安西 「…?」



宮城 「何て言うか、個に頼り過ぎというか、チームプレーが苦手というか…」

(あんだけ実力があんのに全国の経験はねぇし。そもそも自分の事を全然話さねぇ)



安西 「…その通りです。きっと何か理由があるのでしょう」



宮城 「…!」

(やっぱり…先生も…!)



安西 「彼は、そのせいで自身の才能を充分に発揮できていません」



宮城 「才能…」



安西 「彼が抱えているものを解決すれば、きっとスゴい選手になる」



宮城 「!」



安西 「ほっほっほっほっ。腕の見せ所ですね。宮城くん」



「…!」



「………」



「………………」



宮城 「…はい」

(できるのか…オレに…)







安西 「では、次の選手にいきましょうか」



宮城 「はい…!」







2人が静かにコートへ視線を送る







続く



この記事へのコメント
2週間前に偶然見つけて読ませて頂いています。バスケにお詳しいだけあり、とてもおもしろいです!更新頻度も高いので、毎日の楽しみが増えました。無理せず、今後も書き続けて欲しいです☆
高校の先生になる夢も頑張ってください!!
Posted by うま at 2014年03月02日 21:23
うまさんこんにちわ。コメントありがとございます。

本当、もう、暖かいコメント、、、、本当ありがとうございます。

バスケは、本格的には高校までしかしておらず大学では遊び程度だったので、用語や知識が遅れてたり、違う場面もあるかと思います。その時は、ぜひご指摘くださいませ。

あと、出来るだけ、更新頻度は落とさずに今後も書いて行きたいので、是非遊びにきてくださいね。

無理せず頑張りまーす!!!!
Posted by ピー at 2014年03月03日 14:57
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