2014年03月04日
スラムダンクの続編妄想#412 どっち派
湘北高校
四月も下旬に差し掛かろうかという頃
宮城 「よーし!次はスリーメンだ!」
「おぉ!!」
練習に励むメンバー
ガチャッ
体育館の扉が開く
宮城 「お…!」
(走り込みが終わったか…)
「はぁ…はぁ…はぁ…」
肩で息をしている1年生の姿
「さぁ!あんた達!次はお待ちかねの中練よ!」
その後ろから彩子が声をかけている
「は、はいっ!」
宮城 「アヤちゃん…」
安田 「ファイトーッ!ラスト2本だ!」
角田 「最後までスピード落とすなーっ!」
激をとばす上級生
桜木 「おらぁっ!!走れ1年坊主!!!!」
ビッ!!!!
スリーメンを走る、桜木から強烈なパス
石井 「…!」
(ダメだ、あんなパス…とれっこない…)
バシィィッ!!!!
間一髪追いつく男
バスッ!
そのままレイアップを沈める
米山 「ちっ…」
(花道のやつ…デタラメなパスしやがって…)
不満気な表情で桜木を睨む
流川 「………」
桜木 「ハッハッー!よくぞこの天才のナイスパスに追いついたな、チビヨネ」
米山 「けっ、なにがナイスパスだ…あんなの」
「…遅い」
桜木・米山 「!!!!」
2人のどちらに言ったのか流川が吐き捨てる
桜木 「なんだとっ!?テメーキツネ誰に向かって…!」
ダッ!!!!
話しを待たずにスタートを切る
ピッ!
サイドを走る流川が中央の宮城にリターンパス
ピッ!
バスッ!
逆サイドから走り込んだ安田がシュートを決める
米山 「……」
(フンッ。偉そーなこといいやがって…たいしてかわんねーじゃねーか…)
キュッ
ネットをくぐったボールを流川が拾う
キュッ
ビッ!!!!!!!!
振り向くと同時、すぐに反対のゴール下へ矢のようなパス
米山 「なっ!!!!」
(中継も挟まず…それにあのスピード…!)
「は、速いっ!!」
「ムチャだ!あんなパス…!」
驚きを隠せない1年
バシィッ!!!!
「ナイスパス!」
寸分の狂いもなく、宮城の手におさまる
スパッ!
そのままレイアップを決める
「す、すげぇ…!」
「パスも速ぇけど、宮城さんも…!」
キュッ
宮城 「1年!覚えとけ!これが湘北基本のスピードだ!さっきのじゃ全然足んねーぞ」
「は、はいっ!!」
桜木 「ぬぅぅ…!」
(リョーちんまで…)
キュッ
宮城 「次はハーフコートの4対4だ!」
「おぉ!!」
「はいっ!!!!」
所定の位置に並びだすメンバー
彩子 「リョータ…ちょっと」
コートサイドを歩く宮城に声をかける
「どうしたの? アヤちゃん」
「………」
「………………」
彩子 「ちょっと…飛ばし過ぎなんじゃない?」
宮城 「え…?」
彩子 「今日で1年生は16人に減っちゃったし…」
宮城 「……」
彩子 「外でキツい走り込みをしてからの中での練習。それで、あんたや流川のスピードに合わせろなんて」
宮城 「……」
彩子 「……」
(1年生には…酷だわ)
宮城 「いや、これでいいんだよ。アヤちゃん…」
彩子 「え…?」
宮城 「1年には悪いが…10人も残れば充分だと思ってる」
彩子 「そんな…!」
宮城 「それに、流川や花道のスピードにすぐについてこれるとも思ってねぇ…」
彩子 「…!」
宮城 「でも、そこで1年に合わせるほどの余裕はないんだ…」
(育てる事が大事なのはわかってるが…それだけじゃダメなんだ…)
彩子 「リョータ…」
宮城 「この1年で湘北の知名度は上がったし。正直、ちょっと前まで各校のエース級が来るかと期待してたが…」
(実際はそうでもねぇ。てことは、きっと海南や陵南にすげぇ選手が入ってるはず…)
彩子 「……」
宮城 「もう一度、全国に行くには…これぐらいの厳しさは必要なんだ」
(今いるメンバーを徹底的に育てる…そう決めたんだ!)
「………」
「………………」
「フッ…」
彩子 「わかったわ。好きにしてちょーだい」
宮城 「アヤちゃん…!」
彩子 「あんたがキャプテンなんだから、リョータの好きにしたらいいわ」
宮城 「…!」
彩子 「私はリョータを信じてる。だから、全力でバックアップをするわ」
宮城 「……」
彩子 「そのかわり…中途半端に終わったり、全国に行けなかったからただじゃおかないわよ」
宮城 「!」
「………」
「………………」
宮城 「あぁ。任せてくれ」
彩子 「フフッ…それに、私もとやかく言えるほど余裕はないもの」
宮城 「???」
ガチャッ
体育館の扉が開く
「ふぅ。よいしょっと」
選手達の補給用のドリンクを抱えるイチローの姿
「ねぇ、イチローくんはどう思う?」
「やっぱり、流川さんが一番よね?」
2人の女性が後に続く
彩子 「あれよ、あれ」
宮城 「あぁ。そうだったな」
晴子 「イチローくん、お帰りなさい」
イチロー 「はい!ただいま戻りました!」
晴子 「それに、美紀(ミキ)ちゃんと美穂(ミホ)ちゃんもお疲れさま」
美紀 「はい。それより晴子さん聞いてくださいよ。美穂がですね」
美穂 「あっ!ちょっと美紀ずるいわよ!」
整った顔立ちながら、どこか幼さの残る2人が押し問答を始める
彩子 「マネージャー志望のあの双子。いったいどうなってるのかしら…」
(顔は一緒なのに、好みは正反対…)
宮城 「ハハッ。ありゃオレの管轄外だ…」
(揉め事はコートだけにしてくれってんだ…)
美穂 「絶対、流川さんの方がクールでかっこいいに決まってるわ!」
美紀 「何言ってんのよ!桜木さんの方が可愛くていいじゃない!」
美紀・美穂 「晴子さんはどっち派ですか!?」
晴子 「あ、あたし…!?」
イチロー 「…!」
(少し、気になるかも…)
彩子 「やれやれ…」
(こりゃ一時…気が抜けないわね…)
晴子 「わ、私は…」
続く
とても楽しいです。
これからもがんばってください
たのしみにしてまーす(笑)
コメントありがとうございます。
こちらこそ、見つけてくださりありがとうございます。
ゆるーくながーくお付き合いくださいませ。
あと、あんたも最高さん、メッセージせいの強いコメントありがとうございます。一人で笑いました。