2014年04月08日

スラムダンクの続編妄想#440 オーバーワーク




キュキュッ



ミドルレンジでボールを持つ河田







クッ!



腰を落とし、シュートの構え



「なっ!?」

(打つのか…!?)



反応する赤木



ダン!



河田、すかさずドリブルで赤木をかわす



赤木 「しまった!!」



ダン!







バスッ!



そのまま、レイアップを決める



筑武大学   62
白山学院大学 72



諸星 「よしよし!河田ナイッシュー!」



高砂 「スゴいな」

(これで、このQ8点目だぞ)



河田 「……」







グッ!!



拳を軽くぶつけ合う








赤木 「ぬぅ…!」












準決勝第2試合



第4Qが間もなく折り返そうという頃



白山と筑武の差は徐々に開き始めていた。







タイマー 5:27







筑武大学

G 藤真健司/178p/66s
SG 西脇/183p/77s(2年)
F 御子柴/188p/80s
PF 岸本実理/188p/78s
C 赤木剛憲/198p/93s



白山学院大学

G 深津一成/180p/76s
SG 諸星大/186p/78s
F 長谷川一志/190cm/81kg
C 高砂一馬/191cm/80kg
C 河田雅史/194cm/91kg












記者席



中村 「第4Q、筑武が先制した時は…もしかすると逆転するかと思ったんですが」



相田 「……」



中村 「まさか、一気にここまで開くなんて」



相田 「えぇ。今のシュートで、このQのスコアは10-4(白山リード)」



中村 「…そのうち8点は河田君によるもの」



「………」



2人揃って、河田を見つめる



中村 「河田君がミドルレンジから攻撃を始めた事で、筑武は完全にリズムを乱されましたね」



相田 「そうね」

(確かに…赤木君は河田君のフォワードの動きにはあまりうまく対応できていない)



中村 「本当…さすがですね、河田君は」



相田 「さすが…?」



中村 「だって、河田君は狙ってたんじゃないんですか?」



そう言うと、コート上の赤木へ目をやる







「はぁ…はぁ…はぁ…」







赤木 「くそっ…!」



息は上がり、表情は明らかに疲れた様子







相田 「…!」



中村 「ここまでずっとパワー勝負だったのを、急にスピード勝負に変えれば…赤木君は相当足にくるはず」

(相手はただでさえ、河田君なんだし…)



相田 「……」



中村 「相田さん…?」



「………」



「………………」



「違う…」



中村 「!?」



相田 「河田君が赤木君のスタミナ切れを狙ったと考えるのは違うと思う」



中村 「…?」



相田 「河田君の性格、多少外に出る事はあっても…赤木君と勝負するならインサイドが主体よ」



中村 「え? でも、このQの攻撃は外からばっかりじゃ…」



相田 「彼は、本能的にインサイドでの勝負を避けてるのよ」



中村 「!!!!」



相田 「きっと、第3Q最後と第4Q最初の赤木君のプレー…河田君はそこに自身の予想以上の赤木君を見たの」

(そして、センターというポジションで、赤木君が自分と互角かそれに近い存在まで来た事に気付かされた)



中村 「……」



相田 「それほど…赤木君のプレーには鬼気迫るものがあったわ」

(同時に河田君もなりふり構わず勝負に出た…それが自然と彼にプレーエリアを広げさせた)



中村 「……」



相田 「でも…」







少し悔しそうにスコアと時間を確認する







相田 「狙っていても、いなくても…もう限界よ」



中村 「限界…?」



相田 「河田君に対抗する為、赤木君はいつも以上に体力を消耗し過ぎたわ」



中村 「…!」












キュキュッ



「こっちだ!」



ピッ!



ミドルポストでボールを受ける赤木



「はぁ…はぁ…はぁ…」



ダン!



パワードリブルで一気にゴールに向かう







キュッ



ガッ!!!!!!



赤木 「なにっ!?」



コースに入り、体でしっかりとブロックする河田



「……」

(こいつ…明らかにパワーダウンしてやがる)



キュッ



赤木 「くそっ…!」

(さっきは…ここからでも決めれたんだ)



キュキュッ



ダッ!



それでも強引にシュートに向かう







藤真 「よせ!赤木っ!」



岸本 「アカンッ!!」







「ぶしっ!!!!」



バシィィィィィィッ!!!!



河田の右手が赤木のシュートを叩き落とす



赤木 「!!!!」







諸星 「深津っ!」



ピッ!



こぼれ球を拾い、深津に預ける







「速攻っ!」



ダンッ!



攻撃に向かう白山メンバー



藤真 「戻れっ!!!!」



筑武も必死にディフェンスに戻る







ピッ!



ピッ!



諸星、長谷川を経由したボールが深津に戻る



キュッ



深津 「……」




ピッ!



深津、ノールックでボールをハイポストへ入れる



藤真 「!」



キュキュッ



ボールを受けた河田



諸星 「河田!フリーだ!打て!」



深津 「ディフェンス間に合ってないピョン」



マークの赤木はディフェンスに遅れている







河田 「……」



キュッ



前を向き、ドリブルをひとつ



諸星 「バカッ!追いつかれるぞ!」



高砂 「河田っ!?」

(何をしてるんだ…)







キュキュッ



「はぁ…はぁ…はぁ…」



間一髪、マークに入る赤木



河田 「……」



瞬間、睨み合う







「………」

(何度か…お前のパワーには本気で驚いたぜ。互角かオレ以上あったかもしんねぇ)



「………………」

(こんなに黙ったのは、深体大の杉山さんとやった時以来だぜ)







「………」







河田 「だが、もう大丈夫だ」



赤木 「…!?」



河田 「悪く思うな。勝つためだ」







キュキュッ



キュッ!



突如、スピードを上げ細かくステップを踏む河田



キュッ



クッ!



赤木 「ぬぅ…!」



必死についていくが、踏ん張りきれない







ぐらっ



バランスを崩す赤木



河田 「…!」

(もらった…)



キュッ



一気にシュート体勢







赤木 「!!!!」



キュッ!!!!



踏みとどまろうとする







「ぐ…!」



ガシィッ!!



堪えきれず、肩から河田にぶつかる



「しまった…!」







河田 「フッ…」







バスッ!



バンクシュートを沈める



筑武大学   62
白山学院大学 74







ピーーーッ!!!!



続けて、ホイッスルが響く



「バスケットカウント!ワンスローッ!!!!」







「うぉぉぉぉっ!河田のカウントだぁぁ!!」



「フリースローが決まれば13点差!筑武は痛い、痛すぎるぞ!」



一気に盛り上がる観客席







赤木 「……」

(くそ…!)







河田 「……」







キュッ



すっ



目の前、まるで声が聞こえたかのよう河田が振り返る







「オーバーワークだぜ。赤木」



赤木 「!」







続く



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