2014年05月23日

スラムダンクの続編妄想#461 水面下で




「………」



「お疲れ様でしたー…」



「………」



「…お疲れっしたー」



「………」



「………………」







湘北高校バスケ部・部室



帰り支度を終えたメンバーが、



一人、またひとりと部室を後にする。







「………」



「………………」



部室に残るのは、数名の1年生







鳴川 「……」

(いい加減マズすぎるよな…この空気)



ジーーーッ



バッグのファスナーを締める







鳴川 「な、なぁ…」



米山 「……」



結城 「……」



野間(弟) 「何だ? ナル」



鳴川 「いや、オレ腹減っちゃってさ…この後、コンビニでも寄らないかなーって思って」



米山 「……」



結城 「……」



野間(弟) 「お!いいね!オレもちょうど腹減ってたんだよ!」



バッ



米山、結城の方へ体を向ける



野間(弟) 「2人も、行くよな!?」



結城 「…!」



鳴川 「!」

(いいぞ!ジロー!でかした!)







米山 「オレはパス…」



バタンッ



ロッカーを閉め、出口へ向かう



鳴川 「…!」

(マジかよ…普通、気ぃ使って付き合うだろ!?)



米山 「…お先」



鳴川の気も知らず、足早にその場を後にする







野間(弟) 「ちょっ!ヨネ!待てって!」



バッ



慌てて荷物をまとめ、後を追う



野間(弟) 「わりぃナル!オレも先帰るわ!」

(一人で帰るの、嫌なんだよな)



鳴川 「あ、あぁ…お疲れ」







バタンッ!



鳴川 「……」



勢いよく閉められた、



部室のドアを見つめる







鳴川 「あーぁ…」

(なんとか…イチローの事、話したかったんだけどな)



大きくため息をつく



「………」



「………………」



すっ



バタン



ロッカーを閉める



キュッ



鳴川 「……」

(今日は…オレも帰るか)







「………」



鳴川 「…?」



視線を感じ、振り返る







鳴川 「!!!!」



結城 「……」



鳴川 「結城、お前何やって…!?」

(怖っ…全く気配がしなかった)



結城 「……」



黙ったまま鳴川を見つめる



鳴川 「…?」

(何だよ…?)







しばし流れる妙な沈黙







結城 「…コンビニ」



鳴川 「…!?」

(まさか…!)



結城 「……」



すっ



そう言うと、出口へ向かう



鳴川 「…!」

(本気かよ!? 普通さっきの流れなら、この話は無しだろ?)







キュッ



結城 「……」



ドアの前で立ち止まり、軽く振り返る



「…行こう」



鳴川 「!!!!」







「あ、あぁ!」

(まともに喋った事もないのに…どうすりゃいいんだよ)







続く



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