2014年06月16日

スラムダンクの続編妄想#468 思いを背負って




桜木 「あれは…!!!!」







体育館裏



米山が背中越し、



向かい合う形で立つイチローの姿







米山 「……」



イチロー 「……」



どちらも何か言いたげな表情







「………」



「………………」



米山 「あの…」



イチロー 「…!」



「………」



米山 「その…」



イチロー 「……」



「………」



米山 「急に呼び出して…ゴメン」



イチロー 「あ、あぁ。別に構わないよ」



「………」



米山 「それで…」



イチロー 「……」



「………」



なかなか進まない会話







「……」

(ぬぅ…声が小さくて聞こえん)



物陰に隠れる桜木には2人の会話は届かない







米山 「ゴメンッ!!」



バッ!!



突如、大きく頭を下げる



桜木 「!?」

(なんだ? チビヨネのやつ、今何て言ったんだ?)



イチロー 「…米山くん」



米山 「その…オレ知らなかったんだ。イチローの昔のこと」



イチロー 「…!」



米山 「それなのに…あんなヒドいこと」



「………」



「………………」



米山 「……」



次の言葉を探す







その折、思いがけない応えが返ってくる



イチロー 「いいんだ。むしろ、オレの方こそ…ゴメン」



米山 「!?」



イチロー 「本当は、あの時食堂で…1年生の団結じゃなくて、自分の話をしようと思ってたんだ」



米山 「……」

(ナルが言ってた…)



イチロー 「でも、なかなか言い出せずに皆をイライラさせちゃって…」



米山 「……」

(それは…バカ花道のせい)



イチロー 「でも、普通イヤだよね…マネージャーにあんな風にいきなり仕切られたら」



米山 「そんなこと…!」



イチロー 「オレもマネージャーらしく…もっとサポートにまわるべきだったんだよ」



米山 「……」







「………」



「………………」



しばしの沈黙が流れる







グッ!



拳を握りしめる



米山 「違う…!」



イチロー 「!?」



米山 「イチローは間違ってない」



イチロー 「ヨネ…!」



米山 「だから…」



イチロー 「……」



米山 「サポートにまわるなんて言わず…これからも自分の思ったようにやって欲しい」



イチロー 「…!」







グッ!



力強い目でイチローを見つめる



米山 「オレが、誰にも文句を言わせないから…!」



イチロー 「!!」



米山 「オレが、オレ達が…イチローの分までプレーするから…!」



イチロー 「ヨネ…!」







「………」



「………………」



すっ



何も言わず距離を詰める2人







ガッ!!



お互いの拳をぶつけ合う







イチロー 「わかった…」



米山 「あぁ。約束だ」












そして、



ザッ



ザッ



体育館へと歩き始める






米山 「ん…?」



少し進んだ所、



突如、足を止める



イチロー 「どうしたんだ? ヨネ」



米山 「………」







見つめる先、



さっきまで、桜木が隠れていた場所



米山 「いや、別に…」

(誰かに見られてた気がしたけど)



イチロー 「?」







米山 「……」

(まさかな…)







ザッ



ザッ



米山が歩くスピードを速める



「急ごう…練習が始まる」







イチロー 「あぁ。そうだな」







笑顔で後に続く







続く



この記事へのコメント
面白かったです!

ところでワールドカップの日本戦とかnbaファイナルとか掲示板で話し合ったりできる所とかあればなと思ってコメントしました!駄目ですかね?
Posted by 初 at 2014年06月16日 00:36
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