2014年06月20日

スラムダンクの続編妄想#469 結束




ダンッ!



ダンダン!



「そっち行ったぞ!!」



「ディフェンスしっかり集中ーっ!!」



「オフェンス!もっと味方使って!!」







水曜日



湘北高校体育館ではバスケ部が練習に励む







宮城 「ちっ…」







活気溢れる中、ひとり不満気な様子



「………」



「………………」



「どうなってやがる…」



フロアを見渡す







石井 「ディフェンスファイトーッ!!」



「ファイトーッ!!」



ダン!



コートでは潮崎がドライブで佐々岡を抜きさる



バスッ!!



そのままレイアップを決める



桑田 「佐々岡ー!簡単にやられるなーっ!!」



「シオさんナイッシューッ!!」



「佐々岡さんもドンマイっすよ!!」



「さぁ次行きましょう!」



コートでは1年生が絶えず声を出している



宮城 「……」

(昨日の葬式みてーな雰囲気とはまるで真逆だぜ)







「…!」



見渡す途中、



1人の選手が目に入る



米山 「ファイトファイトー…」



宮城 「……」

(まぁ…原因がアイツなのは間違いねぇが…)







………



練習開始直前







宮城 「よし…」

(そろそろ始めるか)



すっ



コート中央に向かいつつ、



部員の数を確認する







「………」



「………………」



宮城 「……」

(イチローに、今日は米山まで…来てねぇな)



キュッ



安田 「なぁ…リョータ」



宮城 「ん…?」



呼びかけに振り返る



安田 「大丈夫なのか…?」

(イチローに米山が来てないみたいだけど…)



宮城 「…関係ねぇ」



安田 「…!」



宮城 「これであいつらが抜けるようなら、所詮その程度だったってことだ」



安田 「リョータ…!」



宮城 「それに、あいつらは1年。オレら3年は1年の問題にいちいち付き合ってる暇はねーはずだ」



安田 「!!」







バッ!



そう言うと前を向き、







宮城 「よーし!!しゅうご…!」







キュッ



「遅くなりましたっ!!!!」



宮城 「!!!!」



声のする方、体育館入り口に目をやる



「ハァ…ハァ…」



「ハァ…間に合った…!」



肩で息をする米山とイチローの姿



宮城 「お前ら…!」



鳴川 「おぉぉっ!!来た来たっ!!」



野間(弟) 「おせーぞ2人とも!!」



結城 「……」

(よかった…!)



2人のもと、コートに散っていた1年が集まる



「お前ら来るの遅すぎ!!」



「心配したぞイチロー!!」



もみくちゃにされる米山とイチロー







すっ



それらをかわし、



宮城のもとに小走りで向かう



宮城 「…?」



2人、宮城の前に並び







米山 「昨日の態度すいませんでしたっ!!」

イチロー 「昨日部活を休んですいませんでしたっ!!」



バッ!!!!



深々と頭を下げる



宮城 「!!!!」



鳴川 「よっ!偉いぞお2人さん!!」



2人の後ろ、



鳴川の声につられ1年が冗談めいた野次をとばす



野間(弟) 「2人とももっと頭下げろよ!」



「ハハッ!!いいぞヨネ、イチロー!」







宮城 「……」

(くっ…この雰囲気…)







怒るに怒れない宮城を見つめる彩子



「フフッ…」

(今回の件…1年生の方が1枚上手だったわね)







………







宮城 「1年のやつら…」

(オレ(主将)の知らない所で結束しやがって…)



嫉妬にも似た感情を抱く







宮城 「……」



そのまま、今度はコートサイドで話し込む彩子とイチローへ視線をやる







パラッ



パラッ



何やらノートを見入っている彩子







「スゴい…これ全部1人で作ったの??」



イチロー 「はい!昨日さぼってる時に仕上げて…」



ばつが悪そうに答える



彩子 「フフッ…これなら立派な休みの理由になるわね」



パタッ



ノートを閉じる



イチロー 「…!」



彩子 「ありがとう。これで今日明日でしっかりと各校の新入生の対策もできるわ」



イチロー 「はいっ!」

(よかった…!)












キュッ!



ピッ



ダンッ!







コート上







桜木がパワープレーで角田を押し込む



桜木 「くらえっ!カク」



角田 「ぐっ!」



キュキュッ



ステップワークで一気に揺さぶる



角田 「…!」

(しまった…!)



バッ!



反応できない角田を置き去りにし、



ジャンプシュートに跳ぶ



桜木 「合宿シューッ!!」







「!!!!」



すっ



桜木の顔の前



遮るように伸びてくる一本の手







桜木 「なにっ!?」



結城 「……」

(届け…!)



角田 「!!」

(結城!ナイスヘルプ!)







ピッ!



桜木、強引にシュートを放つ







「リバウンドーーッ!!!!」



キュキュッ



ガッ!!



リングを弾いたボール







バッ!



いち早く反応したのは野間(弟)



「外っ!!」



野間(弟) 「あいよっ!!」



ピッ!



ボールを外へティップアウト



桜木 「しまった!!」



キュキュッ



その位置に合わせる米山







ピッ!



迷わずシュートを放つ







スパッ!!!!







「いいぞー米山!!」



「野間(弟)もナイスプレーだったぞ!」



一連のプレーに周りから声援が飛ぶ







「ナイッシュー!!ヨネ!!」



その中、ひと際大きな声を送るイチロー







すっ



米山、黙ったまま右拳を上げる



「……」

(イチロー…お前の分はオレ達が…絶対)



すっ



応えるようにイチローも右拳を上げる



「……」

(信じてるよ…ヨネ)












「ほっほっ…」



練習を見守っていた安西



突如、微笑みだす



晴子 「先生…?」

(急に…)



安西 「雨降って地固まりましたね…」



晴子 「?」



美紀・美穂 「???」

(この監督って…本当に大丈夫なの?)







安西 「ほーほっほっほっほっ…」







続く



この記事へのコメント
初コメです!!笑

一話から読みはじめてやっと追い付きました

僕も三井大好きなのでこれからの活躍も期待しています!!笑
Posted by 炎の男ミッチー at 2014年06月22日 09:53
初めまして
僕も初コメです。
一気に全部読みました
とても面白いです。
個人的にはKさんよりも面白いと思いました。
ただどうしても深津のピニョンがしっくりきません
これからも応援します
Posted by 松木 at 2014年06月24日 07:44
あっ更新されてる!
5月から更新されてなくて、今日一気に更新されたんですけど、僕の携帯がダメなんですかね?
コメントとか見てると他の方は大丈夫みたいだし…
Posted by きーる at 2014年07月01日 23:42
炎の男ミッチーさん

初コメありがとうございます!
結構ブログに来てくださる方、ミッチー好きが多くて幸せです!

三井、卒業はしましたけど活躍は続くのでお待ちくださいね!!


松木さん

こちらも初コメありがとうございます!
気に入って頂き光栄です!

ご指摘の「ぴにょん」やはり思われますか…自分も正直、違和感があるんですが使ったがいいのかな〜なんて思いながら…ちょっと今後そのへん触るかもしれません。

これからも遊びにきてくださいね!



きーるさん

コメントありがとうございます。
5月から更新されてないのは驚きでした!

基本記事の日付は間違いなく更新日なので、なんか表示上の問題があったのかもしれませんね。

毎日ほどではないですが、更新はちょくちょくしております!
Posted by ピー at 2014年07月13日 17:22
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