2014年07月04日
スラムダンクの続編妄想#471 準備完了
「なぁ、リョーちん」
宮城 「ん…? なんだ花道」
(今から大事な…)
桜木 「明日からの試合…オレらはどことあたるんだ?」
「!!!!!!」
宮城 「なっ…!?」
(お前…この間、全員の前で言っただろ!? 聞いてなかったのか?)
彩子 「バカ…」
(何の為にここ数日の対策があったと思ってるのよ)
1年生 「さ、桜木さん…!?」
(この人は…)
流川 「……」
(…どあほう)
桜木の発言に緊張感が緩む湘北メンバー
宮城 「ちっ…」
晴子 「わ、私説明してきます!」
苛立つ宮城を察し、率先して動く
彩子 「悪いわね、ハルコちゃん」
晴子 「いえ…!」
桜木 「ハ、ハルコさん…!」
(なんて優しいんだ)
晴子 「じゃ、桜木君こっちに…」
桜木 「ハ、ハイッ!!!!」
キュッ
キュッ
メンバーと少し距離を置く2人
美紀 「……」
(いいなハルコさん、桜木さんと2人きりなんて…)
彩子 「さぁリョータ、いまのうちよ」
宮城 「ん…?」
(今のうち…?)
彩子 「あの子がいない方がスムーズでしょ?」
チラッ
桜木と晴子の方へ一瞬目をやる
宮城 「…!」
(た、確かに…!)
すっ
そのまま、安西を確認する
安西 「ほっほっほっほっ…彩子くんの言う通りです」
宮城 「わかりました…」
同じ時
晴子 「桜木くん、これ次の大会のトーナメント表よ」
桜木 「……」
差し出された紙を受け取らず、
ボーッとした様子
桜木 「……」
(ハルコさんと…久々の2人きり…)
晴子 「…?」
桜木 「……」
(これは…またとないビッグチャンス…)
晴子 「桜木くん…」
桜木 「……」
(ここは…デ、デ、デートのお誘いでも)
晴子 「桜木くん!」
桜木 「ハ、ハイッ!!!!」
晴子 「もう…早くしないと終わっちゃうよ」
桜木 「ス、スイマセン…」
ようやくトーナメント表を受け取る
晴子 「はい。これが明日からの日程表よ」
桜木 「…!」
食い入るように見入る
晴子 「……」
(フフッ…桜木君たら、そんなに熱心に)
桜木 「……」
(むぅ…漢字が読めん)
晴子 「第1シードは海南で、そのブロックに入った8シード校は前回湘北と戦った江川工業よ」
桜木 「エガワコーギョー…」
(あの無表情軍団か…)
晴子 「その海南と準決勝であたる可能性があるのが、第4シードの翔陽よ」
桜木 「…!」
(メガネに補欠くんがいたチームか)
晴子 「あっ!でもその翔陽のブロックにはシード校の武里がいて、その武里は翔陽の前にノーシードの津久武と戦うから…ここのブロックはなかなかの激戦よ」
桜木 「ハ、ハルコさん…」
晴子 「ん…?」
桜木 「そ、その…ショーホクはいったいどこに…?」
晴子 「あっ!いけない!そうだったわ」
桜木 「……」
晴子 「湘北はここ、第3シードよ」
トーナメント表、右上の角を指差す
桜木 「おぉ!こんな所に…!」
晴子 「順調にいけばベスト8までは問題なく勝ち進めると思うんだけど…」
不安気な口ぶり
桜木 「む…?」
晴子 「準々決勝の相手は新人戦で陵南を苦しめた箕輪なの」
桜木 「みのわ…!」
(確か…あの激安バッシュ屋店長の)
晴子 「えぇ。あの長身センター2人には注意しないと…」
桜木 「長身センター…」
(ほぅ…面白そうだな)
晴子 「そして、箕輪の次にあたるのは…」
桜木 「…!」
晴子 「陵南…」
桜木 「センドー…フク助」
晴子 「でも、まだわからないの…」
桜木 「む…わからない?」
晴子 「えぇ…」
そのままトーナメント表の一角を指差す
桜木 「…!」
晴子 「陵南は準々決勝で緑風とあたるのよ」
桜木 「!!!!」
(ガイジン…!)
同時に、
「おぉぉぉぉぉっ!!!!」
集合しているメンバーから歓声にも似た声が聞こえてくる
桜木 「む…?」
晴子 「始まったわ…」
(1年生のメンバー発表…)
鳴川 「よっしゃ!1年メンバー1番乗り!!」
彩子 「しっかり頼んだわよ」
13と書かれた背番号を笑顔で受け取る
鳴川 「ハイッ!任せてください!!」
意気揚々と輪の方へと戻る
米山 「……」
(なんでオレより先にナルなんだよ…)
イチロー 「……」
(頑張れ…ナル)
宮城 「じゃあ次いくぞ…」
ゴクッ
「……」
固唾を飲んで見守る1年生
安西 「14番…」
「…!」
安西 「…米山君」
米山 「ハ、ハイッ!!」
キュッ
軽く駆け足で前に出る
宮城 「……」
(14番…米山か)
すっ
彩子がユニフォームを差し出す
彩子 「期待してるわよ」
米山 「…ありがとうございます」
少し恥ずかしそうに輪へ戻ろうとする
安西 「米山君…」
米山 「ハ、ハイッ!」
急な呼びかけに思わず立ち止まる
安西 「君は…きっと、その背番号が似合うようになる」
米山 「…!」
彩子 「……」
(先生…)
「………」
「………………」
その場で14という背番号を数秒見つめる米山
「…はい」
小さく返事をし、輪へ戻る
そして、
15番に結城
16番に野間
他、2名の1年生をメンバーに加え関東大会県予選メンバー発表を終える。
宮城 「よーし!お前らよく聞けよ!!」
「海南も陵南も全部ぶっ倒して今度こそオレたちがNo.1だ!」
「おぉっ!!!!」
「ハイッ!!」
「じゃあ…いつものやつやっとくか…!」
1年生 「…?」
(いつものやつ…?)
理解していない1年生を気にも止めず
宮城 「オレたちは…」
2・3年生 「強い!!!!」
一気に、その場を締める
1年生 「えっ…!?」
(なんだ今のかけ声? 初めて聞いたぞ)
彩子 「……」
(フフッ…リョータったら、強引なんだから)
宮城 「っし…これで準備完了だぜ」
(今度こそ…神奈川制覇だぜ)
関東大会県予選
いよいよスタート
続く
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