2015年05月09日
スラムダンクの続編妄想#497 視線
「交代…お願いします」
湘北、交代選手がオフィシャルテーブルに向かう。
中村 「相田さん…湘北は選手交代するみたいです」
相田 「えぇ…!」
「………」
「………………」
相田 「…!?」
何かに気付き、隣コートへ目をやる
中村 「…?」
相田 「あれ…!」
中村 「…!」
視線の先
隣コートのオフィシャルテーブルにも交代選手
中村 「陵南もメンバーチェンジ…?」
相田 「あの選手は…」
中村が手元の資料で確認しようとした所
ピーーーッ!!!!
「ファイル!!赤(湘北)8番!プッシング!」
桜木 「ぬ…!」
(ちょっとぶつかっただけじゃねーか)
しぶしぶ手を上げる
ピーッ!!!!
さらに響くホイッスル
「メンバーチェンジ!湘北高校!!」
一足先、湘北の選手交代
キュッ
キュッ
「頼んだぞ…!」
ベンチに下がる安田
すれ違いざま、
変わる選手へ声をかける
「うす…」
小さくも、
力強く答える選手
すっ
キュッ
キュッ
コートに入る。
「おい…!誰だよあの選手!!」
「お前知らねーのか!? あいつは…」
「湘北の一年か!?」
見慣れない顔にざわつく観客席
「半々ってところね…」
記者席
この様子をうかがう相田
中村 「半々、ですか…?」
相田 「えぇ…観客の中で彼を知っている人の数よ」
中村 「…?」
相田 「大会は今日から準々決勝よ…きっと、この試合から観戦に来てる人たちも多いわ」
中村 「た、確かに…!」
相田 「驚くわよ…きっと」
どこか得意げ、何か企んでいるような表情を浮かべる。
コート上、
キュッ
キュキュッ
ダン…ダン…
箕輪が攻撃に失敗し、
湘北のオフェンス
桜木 「リョーちん!こっちだ!!この天才を使え!」
キュッ
グッ!!
ローポストで構えボールを呼ぶ
キュッ
反対のサイド
角田 「流川!!」
ダッ!!
流川 「………」
キュキュッ
角田のスクリーンを利用し、フリーになろうと動く
「ディフェンス!スクリーンッ!!」
「ファイトオーバー!!」
キュッ
箕輪ディフェンスも簡単にフリーを作らせない
宮城 「………」
(さて…どこから攻めるか)
「………」
「ん…!」
キュキュッ
宮城がいるサイドとは逆、
ダッ!!
エンドラインを通過し、
ローポストで構える桜木の横を走り抜けていく選手
ガッ!!!!
「ふがっ!!」
桜木、走り抜けた味方のマークマンと体がぶつかる
宮城 「花道!ナイススクリーン!!」
ピッ!!!!
間髪入れず、パス
桜木 「なにっ!?」
(スクリーンなど…!)
振り返った瞬間、
ピッ!!
放たれる3Pシュート
スッ!!!!
リング中央、
静かにボールが吸い込まれていく
湘北 11
箕輪 8
「オォォォォーッ!!!!あいつ入って速攻決めやがったぞ!!」
「誰だ!?誰なんだよあの14番は!!」
会場の視線が一気に集まる
宮城 「よく決めたな」
角田 「ナイッシュー!」
流川 「ナイスプレー…」
(特にスクリーンが…)
プレーを称えるメンバー
その後ろ、
ずんずんずんずん!!
「やいっ!テメー待ちやがれ!!この天才をエサにしやがって…!」
詰め寄る桜木
「………」
すっ
無視する男
桜木 「ふぬっ!!!!」
今にも掴み掛かりそうな様子
「おい…」
男が口を開く
桜木 「ぬ…!?」
「ディフェンス…来てるぞ」
桜木 「なっ…!?」
ブンブンッ!!
首を振り、
「!!!!」
自分のマークマンを前方に確認
ダッ!!!!
桜木 「くっ…! 待ちやがれっ!!!!」
猛スピードで追いかける
バッ!!
マークにつく桜木
「ぐぬぬぬぬ…!」
視界に映る男を激しく睨む
「チビヨネめ…!!」
続く
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