2015年06月08日
スラムダンクの続編妄想#511 君なりの決断
安西 「今の君は…あまのじゃくです」
桜木 「アマノ…じゃく…?」
こめかみを、
ゆっくりと一滴の汗が通過していく。
キュッ
ダン…
ダン…
宮城 「さぁ!オフェンス取り返すぞ!!」
「オォッ!!」
箕輪のフリースローが決まり、
湘北の攻撃
湘北 28
箕輪 25
湘北ベンチ
桜木 「なんだよおやじ…そのアマノじゃくってのは…?」
ぶっきらぼうに聞く
「………」
「………………」
安西 「ふむ…」
少し考えた後、
「わざとさからった…反対の行動をする人…のことですね」
桜木 「む…!?」
言葉を受け止め、
意味を理解しようとしているのか、黙り込む。
安西 「ほっほっ…では桜木くん。この大会前、私の話を覚えていますか?」
桜木 「ぬ…!」
少し考え、
バツの悪そうな表情
脳裏には、
湘北の初戦前、
控え室側のベンチでの言葉が浮かぶ
………
安西 「新人戦で決めた自身のシュート…その中で印象に残っているプレーの流れを思い出してみてください」
桜木 「!!!!」
しばし、考える
桜木 「……」
(あそこに跳び込んだとき…確かパスが…)
安西 「ほっほっほっほっ…思い出したようですね」
(君たちが気持ちよく、大事な場面で決めてきたシュートには、ほとんど流川くんが絡んでいたはず)
………
桜木 「………」
頃合いを見計らい、
安西が口を開く
「桜木くん…以前も言いましたが、君たちが協力すれば湘北まだまだ強くなります」
桜木 「…!」
安西 「そして…」
桜木 「…?」
安西 「私以上に、君の方がそのことを理解してるんじゃないでしょうか…?」
桜木 「!!!!」
思わぬ質問に驚いた表情
安西 「でも、それを行動にすることができない…」
桜木 「………」
安西 「それは、君の心にある、強いライバル心が原因のひとつなのかもしれません…」
「………」
(桜木花道…)
「………」
(桜木くん…)
複雑な表情の彩子と晴子
安西 「だから…私は君をあまのじゃくと呼んだんです」
桜木 「…!」
安西 「ほっほっほっほっ…」
優しく微笑む安西
少しの間をおき、
安西 「私が話したいことは、以上で終わりです…」
桜木 「…!」
安西 「ここから先は、君にしか…決めることができません…」
桜木 「………」
安西 「君は、君なりの決断をしてください…」
桜木 「…!」
(オレなりの…決断…!?)
安西 「ほーほっほっほっほっ…」
先にも増して、
より一層微笑む。
桜木 「………」
続く
この記事へのコメント
コメントを書く