2017年01月02日

スラムダンクの続編妄想#714 それぞれがそれぞれらしく



「二人なら、とっくの昔に…」







言いかけた矢先、







野間 「あれ…?」



前方に何かを発見する












そこから時間は少し遡り、



鳴川が野間に声をかける10分程前







湘北高校



一年教室







ゴソッ



机に置かれたカバンを持ち、







ガララッ



一人教室を後にする米山の姿







「………」



「………………」







靴箱へと向かう







「………」



「………………」







米山 「あれ…?」



視線の先







校舎を後にしようと、



ちょうど靴を履く結城







「…!」



目があう二人







「………」



「………………」







そして、



自然と帰路をともにする







「………」



「………………」







元々口数が少ない二人







鳴川や野間と違い、



交わす会話も特にない







「………」



「米山くん…」







口を開いたのは結城







米山 「…?」



結城 「昨日の試合…どうだった?」



米山 「どうだった?…って…」



ふわりとした質問に戸惑う







「………」



「………………」







しばしの沈黙を挟み







結城 「その前の緑風戦もだけど…僕正直…あんまり覚えてないんだ…」



米山 「覚えてない…?」



結城 「うん。なんていうか…あっとうま過ぎてっていうか、ついていくのに必死で…」



米山 「………」

(確かに…オレもちょこちょこ覚えてない所はある…)







「………」



「………………」







再びしばしの沈黙







米山 「とにかく…オレはもっとスリーを決めれるようにならないと…」



大きな声ではないが、



しっかりとした口調で話す







「………」



その横顔を見つめる結城







「僕ももっと体力をつけて…先輩たちの負担を減らせるようにならなきゃ…!」



触発されたのか、



自身に言い聞かすよう力強くつぶやく







その後、






ザッ



ザッ







歩くスピードが段々遅くなる二人







反比例するかのよう、



会話のペースは少しずつ上がる







米山 「でも結城、20センチ近くデカいタヒタ(緑風)相手によくやったよ!」



結城 「米山くんも、桜木さんへのパス凄かったよ」



米山 「あぁ。受け手が花道ってのが気にくわないけど、ああいうのは今後増やしていかないと…」



結城 「僕も、海南の真弓さんみたいに外からも打てるようになりたい…」







米山 「てか、今度はあのうるせーヘッドバンド野郎(海南・清田)をどうにかしねーと…」



結城 「海南の5番(西堂)、全然止めることができなかった…」

(今度は…もっとやり返さないと…!)







互いに、



関東大会県予選を通してのよかった点、課題等を話し込む







そうして、







二人の足は自然と近くの公園へ







そこへ、



ほどなくして現れる二人







野間 「おーーい!!ヨネーッ!ユーキーッ!」



鳴川 「本当だ!!何してんだお前ら? 二人して…」







結城 「ナル…野間くん…!」



米山 「お前らこそ、何してんだよ?」







合流する湘北一年メンバー







鳴川 「本当、ヨネもユーキももっと体力つけろよな!」



結城 「うん…」



米山 「余計なお世話だ。言われなくてもわかってるよ!!」



鳴川 「それに野間、お前は次こそ1、2回戦レベル以上の試合でも出れるようになれよ!」



野間 「わ、わかってるよ!オレだって…!」







冗談まじりに鳴川が皆をいじり、



皆それぞれがそれぞれらしい答えを返す







「ハハッ!!」



自然と笑みがこぼれるていくメンバー







しかし、







ここから遠くない日、



皆の表情からこの笑みは消えることとなる。







続く



この記事へのコメント
あけましておめでとうございます
今年も楽しみにしてます(^^)
Posted by とりそぼろ at 2017年01月03日 23:01
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