2017年01月15日

スラムダンクの続編妄想#719 危惧




「!!!!」







湘北高校体育館







皆安西の話に言葉を失っている頃。












週間バスケットボール編集部内







ガチャッ



フロアの一角







ビデオをセットしている中村の姿







「相田さーん!準備、できましたっ!!」







その言葉に、



どこからか姿を現す相田







「さぁ…見るわよ…!」



「はい…!」







二人の視線の先







テレビの画面には、



「関東大会埼玉県予選 準決勝 梅沢 対 東武学園」の文字












「………」



「………………」







数分の沈黙を挟み







静かに試合を見つめる二人







「やるわね…東武…」



ふいに口を開く相田



中村 「はい。去年のインターハイ出場校の梅沢相手に一歩も引けをとらない試合展開ですね…」







相田 「えぇ…それに、本当ソックリ…」



中村 「相田さんもそう思います? 本当、東武のスタイルって…まるで湘北を見てるみたいです…」







すっ



手元にあるメンバー表を確認する二人







相田 「やっぱり…主将の4番、椿くんは特に要チェックね…」



中村 「ポジションは湘北の宮城くんと同じガードですね」



相田 「えぇ。同じスピードタイプのガード対決は見ものになるわよ…!」







中村 「それに、センターの増谷選手…彼もスゴくいいと思うんですよ…」



相田 「そうね。確かに、抜群に身体能力があるようには見えないけど…ここまでを見る限りかなり体力はありそう…」







「ほー。なかなかいい分析だな…」



相田・中村 「!!!!」







背後から急に声をかけられる







相田 「町田さん…!」



中村 「おどかさないでくださいよ…」







町田 「ハハッ…悪い悪い。ずっと後ろにはいたんだがな…二人があんまり熱心だからつい…」







相田 「で、なんですか…? 邪魔しないでください。大事な情報収集中なんですから…」



長い付き合いがなせるのか、



ぶっきらぼうに言い放つ







「まぁまぁ…そう言うな…」



そう言うと、



やや強引に二人の間に腰を下ろす町田







「埼玉予選を生で見てきた…オレの話の方がよっぽど貴重だと思うけど…」



相田・中村 「!?」



驚いた様子の二人







「………」



「………………」







そのまま黙ってビデオを見始める町田







「………」



「………………」







「さっきの椿と増谷ももちろんいい選手だが…この7番の熊田と15番の高橋のフォワードコンビも相当いい動きしてる」



ふいに口を開く



相田 「…!」







「見てろ…そろそろ二人にエンジンがかかり始める…」







ダンッ!!



キュキュッ







バスッ!!







画面ではちょうどその二人が連携から得点が決まる







中村 「町田さんの…言う通りだ」



町田 「な? それに、今言った選手以外にも東武にはベンチを含めいい選手がたくさんいるぞ…」







「………」



黙り込む相田







町田 「確か…湘北は流川が決勝で膝を痛めたんだったよな…?」



中村 「はい…一度はコートに戻ってきたんですが、最後はいませんでした…」







ぐっ



腕組みし、



何やら考え込む町田







「………」



「………………」







「もしかすると、流川は欠場…か、出ても短時間かもしれないわけだ…」



相田・中村 「………」







すっ







二人の顔が見える位置まで、



体を引く町田







「てことは、本戦(関東大会)は湘北は相当危ないかもしれないな…!」



相田・中村 「!!!!」







湘北選手同様、



言葉を失う二人。







続く



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