2021年03月14日

スラムダンクの続編妄想#1429 全国最初の得点





「さぁ始まるぞっ!」



「待ってました湘北っ!去年みたいに楽しませてくれよ!!」



「七王子凄くねーか!? なんだよあのセンター…無茶苦茶デカいぞ!しかも横もある!」







第2試合ティップオフを前に盛り上がる場内







その一角、



「お、おい…!あれ…山王のジャージだよな…?」



「あ…!本当だ…しかも堂本監督もいる…!!」



「マジかよ…!? シード校がわざわざ一回戦を見に来るなんて…」



「やっぱ去年公式戦で唯一負けた湘北だからな…気になるんだろ…」







堂本監督とともに、



この試合を観戦する山王選手らの姿







さらに、







田岡 「いよいよだな…」



仙道 「そうっすね…」



田岡 「アップは…いいのか仙道?」



仙道 「大丈夫っすよ。第4試合なんで…」



田岡 「そうか…」



仙道 「それに…同じ神奈川代表。見ないわけには…」



コクッ



植草・越野・福田・平政 「………」



同調するように頷く陵南選手達







そして、



その席からはるか遠く隅の方







神・清田・吉田・真弓・西堂 「………」



わざわざこの地にまで足を運んできた海南選手数名













その視線の先







ピーッ!!



ピッ!!



いよいよボールがトス







花道 「…!」



バッ!!







バシィッ!!



先にボールに触れた桜木が、



「リョーちんっ!!」



自身から見て左側、宮城へ







湘北高校

#4/G/宮城リョータ/170p/60s/3年
#14/SG/米山恭平/173p/65s/1年
#9/F/流川楓/190p/80s/2年
#7/PF/角田悟/183p/73s/3年
#8/C/桜木花道/192p/86s/2年



七王子学園高校

#11/G/酒井圭一/169cm/63kg/2年
#7/SG/後上祥太郎/178cm/65kg/3年
#4/F/小田井楼/193cm/84kg/3年
#5/PF/白川裕一郎/196p/88s/3年
#8/C/ハビエル・ブーナ /201p/111s/3年







キュキュッ



ダンッ!



「…!」



その宮城、



一度は素早い展開を狙うも…







宮城 「………」

(守りの枚数が多い…負けると踏んでいたか…?)







「さぁ!じっくり一本だ!!」







しっかりとハーフコートオフェンスを組み立てる。







「………」



「………………」







中村 「始まりましたね…ついに…」



相田 「えぇ…」







いつも以上に熱心な様子で試合に見入る二人







すっ



まずは始め、



その視線はボールを持つ宮城のディフェンスへ







中村 「宮城くんのマークはやっぱり酒井くんですね…」



そう言って手元の資料に視線を落とす



相田 「七王子のスタメンで唯一の2年生、勝ち気でガンガン行くスピードタイプのガードね…」



中村 「はい。でも、しっかりとハーフコートでゲームを組み立てることもできる、堅実な一面もあります…」



相田 「似てるわね…宮城くんに…」







ダンッ!!



宮城 「ヨネッ!!」



ピッ!!



ボールは宮城から米山へ







すると、



中村 「米山くんのマークは後上くんですね…」



相田 「彼今はシューティングガードだけど、元々はガードで酒井くんが主力になってからコンバートされたみたいね…」



中村 「えぇ。タイプは酒井くん同様スピードでガンガンいくタイプですね…」



相田 「らしいわね。そして、あえてここにシューターを置いていない七王子は、その分速い展開でのゲーム作りに定評があるわ…」














そこから、



中村 「5番副主将の白川くん、自ら得点をとることもできるけど、それ以上に献身的なプレーでチームを支える場面が多い選手ですね」



相田 「えぇ…彼の絶妙なタイミングでのスクリーンには湘北も手を焼くはずよ…それに彼、サイズのわりにはかなり走るのよ…」



中村 「でしたね。ハビエルくんが走力に若干かける分…残りの4人が相当走りますよね七王子は」



相田 「まぁ、その走力のマイナスを引いても、ハビエルくんのインサイドは脅威ね…」



中村 「高さはもちろんですが、それ以上にパワーがありますからね…」



相田 「湘北は緑風のタヒタくんのイメージで戦うと、痛い目にあいかねないわ…」



中村 「そうですね…」



相田 「それに…」



そう言いかけた直後、







キュキュッ



キュッ



ピッ!



ピッ!!



コート上のボールは数回のパスを経て流川へ







相田 「流川くん…早速持ったわ…!」



中村 「マークの小田井くんはまぎれもなくこのチームの中心人物…!早くもエース対決ですね…!」



相田 「えぇ。高さに加えて走攻守全てが全国でも上位に入る小田井くん…流川くんはいったいどう戦うのかしら…」







期待を込めて見つめる中、







ダンッ!!



小田井(以下:楼と表記)

「!!」



やや深め右ウイングの位置



ストロングサイドへのドライブ







楼 「…!」

(お手並み拝見といくぜ流川…!!)







だが、







キュキュッ



七王子ディフェンス全体が、



中へと寄ったのを見逃さず







キュキュッ



ガシィッ!!



後上 「なっ!?」



宮城 「行けっ!!」







流川 「!」



ピッ!!



ドリブルを止めトップの位置へパスアウト







後上 「しまったっ!!酒井っ!!」



ディフェンスも懸命に反応しようとするが、



酒井 「くっ!」







流川を警戒していたのか、



宮城のスクリーンに後上がかかってしまい…







キュッ



バシィッ!!



受けた米山







ピッ!!



ミートから間髪入れずスリーポイントシュート







バスッ!!







開始直後、



湘北が綺麗な流れから先制する。







タイマー 9:48



湘北 3
七王子 0







続く