2022年11月01日
スラムダンクの続編妄想#1627 変革の時
ピ――――ッ!!!!
「タイムアウトッ!湘北っ!!」
森重4ファール直後のタイムアウトから約1分
今度は湘北がタイムを要求。
キュキュッ
キュッ
「ハァッ…ハァッ…」
足早にベンチへ戻る湘北の選手達
「………」
「………………」
着席後の早い段階で、
すっ
安西が動き出す。
湘北高校
#5/G/安田靖春/166p/56s/3年
#14/SG/米山恭平/173p/65s/1年
#9/F/流川楓/190p/79s/2年
#7/PF/角田悟/183p/73s/3年
#8/C/桜木花道/192p/86s/2年
名朋工業高校
#4/G/田森順/172cm/62kg/3年
#6/SG/北野隆/184cm/75kg/3年
#11/SF/明石高文/190cm/88kg/2年
#16/PF/坂上仁/196cm/95kg/3年
#8/C/森重寛/202cm/106kg/2年
タイマー 3:41
湘北 69
名朋工業 77
「よっこいしょ…」
ベンチに座るメンバーの前にしゃがむ安西
「ふむ…」
選手らの顔を見渡した後、
安西 「安田くん…」
安田 「はい…!」
安西 「少し気負い過ぎていたようですね…このタイムで落ち着けそうですか?」
安田 「はい…大丈夫です。すいません」
穏やかな口調で安田を落ち着かせる。
宮城 「………」
(さすが安西先生…ここはオレがどうのこうの言うと、ヤスに余計なプレッシャーをかけちまうからな…)
直後、
すっ
安西 「…?」
不意に流川が顔を上げ、
流川 「オレも運びます…」
突然の思わぬ申し出
「………」
驚いた様子で周囲がこれを見守っていると、
安西 「ふむ…確かに、流川くんがボール運びに参加してくれれば頼もしいですが…」
流川 「………」
安西 「その分…オフェンスが脆くなりませんか?」
流川 「………」
的確な指摘が入り、
そのまま黙り込んでしまう…
そこへ、
「………」
「………………」
「あの…」
話を割るように口を開いたのは安田
安田 「リョータは…もう少しで戻ってくるんですよね…?」
そう言って、
宮城や彩子の反応を確認すると、
安西 「………」
安田 「それなら…流川にボール運びを任せて、僕に代えてナルやユーキを入れてみるのはどうでしょうか…?」
安西 「………」
安田 「短い時間ならオフェンスプランをそんなに意識しなくても大丈夫ですし、今から逆転するにはもっとオフェンシブに行っても…」
安西 「ふむ…」
何かを考えているのか、
眼鏡を光らせ、しばしの沈黙
そして、
安西 「わかりました。ただもう一つ…問題があります」
再び口を開くと、
安西 「オフェンスの問題はそれで解決できるかもしれませんが…」
安田 「………」
安西 「ディフェンスはどうでしょう?」
安田 「…!」
安西 「森重くんのところを流川くんが上手くフォローしていましたが…ガードを守ることになればそれも難しいのでは…」
安田 「た、確かに…」
致命傷になりかねない問題点を挙げる。
しかし、
その後すぐ、
二人の会話を割くように…
「お…」
今度は桜木が何か言おうと身を乗り出すと、
「問題ねぇ…っす」
それより早く、再び流川が発言。
その言葉に、
「ほっほっ…そうですか。問題はありませんか…」
(つまり流川くん…君はそれほど…)
思わず笑みがこぼれる安西
「さてと…」
しゃがんでいた姿勢から立ち上がると、
安西 「ここは一つ、皆さんのアイディアに乗ってみましょう」
嬉しそうに、今度は視線を一年生へ。
そうして、
安西 「あとは…誰を…」
交代選手を決めようとすると、
すっ
安西 「…!」
結城 「まだ走れます…」
鳴川 「さっきの打撲は全然ヘーキっす!」
野間 「自分もリバウンドとディフェンスなら死ぬ気で頑張れます」
さらに嬉しいことに、
率先して手を上げ始める一年生の姿
この瞬間、
彩子・宮城・安田・潮崎・角田 「………」
何かを感じる最上級生5人。
桑田・石井・佐々岡 「………」
他の上級生含め、
皆口には出さぬも、
チーム内に明らかな変革が起ころうとしていた。
続く