2022年11月17日
スラムダンクの続編妄想#1634 気づいたこと
「ハァッ…ハァッ…」
「ハァッ…ハァッ…」
審判のファウル直後、
しばしの静寂に包まれる会場
ほどなくして、
「名朋8番っ!ファウルアウトッ!!!!」
審判のこの一声を合図に、
「だぁぁぁぁっ!!ついに森重の退場だーっ!!」
「ビッグプレーだ!!桜木のヤツがとうとうやりやがったぞ!!」
「残り2分…!これで森重がいねーなら…試合はまだわからねぇ!!」
一気に沸き立つ。
その大歓声を背に、
「………」
「………………」
無言のまま、
見つめ合う桜木と森重。
「………」
そのまま、
互いに声を掛け合うことなく…
すっ
「ちっ…」
森重はベンチへと歩いていく。
湘北高校
#4/G/宮城リョータ/170p/60s/3年
#14/SG/米山恭平/173p/65s/1年
#9/SF/流川楓/190p/79s/2年
#15/PF/結城洋介/189p/70s/1年
#8/C/桜木花道/192p/86s/2年
名朋工業高校
#4/G/田森順/172cm/62kg/3年
#7/SG/松本浩美/186cm/84kg/2年
#11/SF/明石高文/190cm/88kg/2年
#10/PF/所庄司/192p/90s/3年
#16/PF/坂上仁/196cm/95kg/3年
タイマー 2:02
湘北 74
名朋工業 81
キュキュッ
キュッ
この状況下にも関わらず、
所 「坂上がセンターを頼む!」
坂上 「あぁっ!!」
特段慌てる様子もなく、
淡々と選手交代を進める名朋。
ベンチでは、
おっちゃん 「寛のヤツ…これだけ熱くなっておきながら…ようやったわい…」
(残り2分…ここまで持てば十分だろう…)
満足そうにベンチに座る森重へ視線を送る監督の姿
おっちゃん 「………」
(まぁ寛のファウルアウトは予想してたからな…あとは短い残り時間をしっかり締めれば…)
一方、
コート上の湘北メンバー
「待たせたな…オメーら…!」
宮城を中心に集まると、
「感謝してるぜ…流川のゲームメイクに一年の気持ちのこもったプレー…正直、オレがいなくても大丈夫なんじゃねーかと思っちまうくらいだった…」
手短に宮城がメンバーへの感謝を意を伝え、
「残り2分…ゼッテー逆転するぞ…!」
「オォッ!」
今一度、
逆転に向けて気持ちをひとつに。
そうして、
キュッ
キュ
この先陣を切る形で、
「………」
フリースローラインへ向かう桜木
その足取りを見て、
安西 「…?」
彩子 「ん…?」
宮城・流川 「………」
妙な違和感を覚える面々
当の本人は、
桜木 「………」
特に何も気にしていない様子だが…
ピッ!
「ワンスローッ!!」
審判からのボールを受け、
ダン…
ダン…
ドリブルを突き始めた瞬間、
桜木 「…!?」
確かに感じた自身の違和感。
同時に、
桜木 「………」
(ここ一分程度…ゴリ重のヤツはなぜまたフルパワーに、と思ってたが…)
ダン…
桜木 「………」
(もしかして…それはオレの勘違いか…?)
頭の中に浮かんでくる、
ある仮説。
そして、
桜木 「…!」
それが事実である事を示すかのように、
ピッ!!
放たれた一本目のシュートは、
ガンッ!!
ショートコースでリング手前を叩き、
あっさりと外れてしまう
桜木 「!?」
(まさか…この天才が…!?)
続く